品質管理

品質管理・品質保証の仕事に就職したい、あるいは転職したいと思っている人は沢山います。そんな人たちがどんな疑問、不安、悩みを持っているのか調べてみました。

 

調べた方法は、「Yahoo!知恵袋」に「品質管理」と言うキーワードで検索をかけ、出てきた結果から250人分の書き込みを調べてその内容を分類しました。

250人分の書き込みはほぼ3種類に分類されることが分かりました。

 

①どんな仕事か?

②転職するには?

③社内の待遇や不満

 

この3つです。

では、ネットで見つけた250人の生の声を紹介しましょう。

 

品質管理や品質保証はどんな仕事か?

品質管理や品質保証はどんな仕事?

一番ストレートな質問は、

「品質管理とはどんなことをする仕事ですか?」

これです。

 

これに業種が加わって、

「食品会社の品質管理は?」

「製薬会社の品質管理は?」

といった質問が多く見られます。

 

あるいは、

「品質管理のやりがいって何ですか?」

「品質管理は長く続けられる仕事ですか?」

といった質問もけっこう多かったです。

 

同じように、

「品質保証とはどんな仕事をするのですか?」

といった品質保証に関する質問も多数ありました。

 

これらの質問に対する回答ですが、ネット上では色んな人が回答しています。

品質管理の一般的な仕事内容から、個別の体験談まで様々です。

品質管理の仕事に向いてる人、向いてない人、適性は?

これも相当な件数書き込みがありました。

漠然と

「どんな性格の人が品質管理に向いていますか?」

といった質問から、

 

「手先が器用な人は向いていますか?」

「コミュニケーションが苦手な人は向いてませんか?」

といった具体的な質問もありました。

 

あるいは、

「工場の品質管理に女性はきついでしょうか?」

といった女性からの相談もありました。

 

ちなみに私はかつて半導体工場に勤務していましたが、品質管理部門には女性社員もいました。男女の差なく出来る仕事だと言えます。

 

 

ただ、一般職から管理職へ上がったとき、相当にメンタルの強さを必要とします。

男女の差、と言うよりこのメンタルの強さを維持できるか、と言う問題があります。

詳しくはこちらの記事をお読み下さい。


『品質管理の仕事に向いてる人・不向きな人』


『検査の仕事は向いている人・向いていない人がハッキリしている』

品質管理と品質保証はどう違う?

ストレートに

「品質管理と品質保証はどう違う?」

と言う質問もあれば、

「クレーム対応の時に両者の違いがありますか?」

といった質問もありました。

 

まず、JISによる言葉の定義から見てみましょう。

●品質管理

JISの定義によると、

『品質管理とは、買手の要求に合った品質の品物または サービスを経済的に作り出すための手段の体系』

と書かれています。

 

分かりやすく言えば商品やサービスを作り出す、製造する工程、過程が対象です。

一般に「QCの7つ道具」などと言われますが、製造現場、サービス提供現場の統計的データを分析、駆使して現状確認や改善活動を行います。

日本では多くの製造部門やサービス提供部門でQC活動が行われています。

 

●品質保証

次に品質保証ですが、JISによる定義では、

『品質保証とは消費者の要求する品質が十分に満されることを保証するために、生産者が行なう体系的活動』

と書かれています。

 

お客様に提供される商品やサービスが「決められた品質」であるかどうかを確かめ、不備があれば是正処置を指示する仕事です。

 

品質保証は製造部門だけでなく営業、開発、間接部門までを取り込んだ全社的な活動です。またカスタマークレームなどが発生した場合の品質窓口となります。

 

私が勤務していた半導体工場には「品質保証部」と言う組織がありました。しかし、何度か組織変更する中で、「品質管理部」になったこともありました。

 

今思うに両者をしっかり使い分けしていたとは思えません。ごっちゃになっていた感があります。

中小企業の実態としては品質保証も品質管理も同じ部署で明確な線引きなしに取り組みが行われていると思います。

 

●転職エージェントによる品質管理と品質保証のちがい

次に転職サイトにおける品質管理と品質保証の違いを見てみましょう。ここでは大手転職サイトdodaとマイナビメーカーAGENTを例に取り上げます。

 

下図1、2のように、dodaにもマイナビメーカーAGENTにも求人検索機能としては品質管理と品質保証は個別に分かれており、それぞれの職種で検索可能となっています。

 

■doda(デューダ)における品質管理と品質保証(図1)

 

■マイナビメーカーAGENTにおける品質管理と品質保証(図2)

品質保証3

このように品質管理と品質保証は別々に求人検索が可能です。

 

品質管理

 

しかし、実際に別々に検索したその結果を見てみると、意外な(いや、予想通りと言うべきか)結果となりました。

 

『品質管理で検索しても、品質保証で検索しても、同じ求人が出てくる。しかも、その求人では品質管理と品質保証を区別していない。』

 

こんな結果でした。

 

つまり、それぞれの検索で出てきた求人の「仕事内容」を確認してみると、

 

『仕事内容 品質管理/品質保証』

 

と書かれた求人がほとんどです。

検索項目としては品質管理と品質保証は分かれていますが、求人の実態は同じです。分かれていません。

 

これは求人を出す企業の立場に立って考えてみれば当然とも言えます。

 

品質管理の人材を募集するときに、仕事内容に品質保証も入れておけば、品質保証の実務経験者が応募してくれるかも知れません。そうなるとより採用の選択肢が広がります。

品質保証の人材募集に品質管理を入れるのも同様の理由です。

 

品質保証

 

もっとも、求人を出している企業がそもそも品質管理と品質保証の両方を担当出来る人材を募集している、と言う事情もあるでしょう。

 

私が勤務していた半導体工場もそんな企業の一例でした。品質担当部門は、製造工程の品質管理から対外的な品質保証の窓口まで全て担当していました。

 

こうした企業の求人募集には、仕事内容として「品質管理/品質保証」と言う表記になります。区別がありません。

 

●検査と監査の扱いに多少の差があり

品質管理の求人に「検査」が、品質保証の求人に「監査」の仕事がよく出てきます。大きな違いと言うほどの差でもありませんが、多少なりともそんな傾向があります。

製造部門や顧客、仕入先などとどう接するか?

品質管理の実務担当者の多くはこの悩みを抱えています。

社内の製造部門に対して品質管理をどうやって実行させるか、徹底させるか。

場合によっては製造部門から反感を買ったり不平不満を言われたり、そんなことはざらにあります。

 

失敗してもめげない

 

それでも根気よく説得して品質管理の必要性を理解してもらわねばなりません。

品質管理を実践するのは製造部門なので、とにかくうまくコミュニケーションを図る必要があります。

 

またクレーム対応や監査対応で顧客との接し方に悩む人も多くいます。

社内の製造部門以上に外部の顧客には気を使います。営業的な配慮を必要とする場面も出てきます。

 

品質管理部門の担当者が顧客対応を誤ると、いっぺんに信用を失って今後の受注に影響が出てしまうことだってあります。

それだけに精神的負担も大きく、うまくやれずに悩む人がいるのです。

 

更に仕入先に対して品質管理を指導したり監査することに悩む人もいます。まだ経験が浅く、どうすればいいのか分からないと言った人が相談しています。

 

こうした製造部門や顧客、仕入先との接し方について悩む人の多くは、手本となる上司や先輩がいない、あるいは品質管理部門がまだ出来たばかりで機能していない、そんな事情を抱えた人たちです。

中小企業だったり、新工場の立ち上げ中だったり、背景は色々です。

 

機械保全技能士求人

 

この手の悩みに簡単な解決策はありません。ネットの回答者もそれぞれの体験に基づく書き込みをしていますが、正直それほど役に立つアドバイスとは思えません。

それは無理もない話で、何年も顧客対応を経験する中で、自分なりのベストな接し方を身に着けるしかありません。

 

要はどうやってそれを身に着けるか、と言う問題です。

品質管理部署の担当者が悩む前に、企業のトップ、工場のトップがまず悩むべき問題だと私は思います。

 

品質管理や品質保証の仕事で転職するには?

品質管理の転職に有利な資格・経験は?

これも多く見られた質問です。

品質管理の仕事を求めて転職を希望する人が、どんな資格、経験があると有利かを質問しています。

当然ながら転職しようとする企業と同じ業種で品質管理の経験があれば有利です。

顧客対応の責任者だったとか、品質管理部門のまとめ役だったとか、そんなキャリアがあれば断然有利です。

 

資格

 

むろん、同業からの転職だと製品知識や業界知識がすでにあるので有利なのですが、異業種からの転職成功例も多数あります。

品質管理や品質保証の基礎と応用力が備わっていれば、そこが秀でていれば採用されます。

 

同業種からの転職希望であっても、変に狭い範囲でエキスパートになって凝り固まっている人より採用されやすいかも知れません。

 

専門資格については、


『QC検定(品質管理検定)が転職に有利な資格ってホント?』

で説明した通りです。資格だけで転職が有利になることはありません。

 

品質管理業務のキャリアをアピールする時の材料の1つとしては役立ちます。要はその資格を活かしてどれほどの実績を上げてきたか、そこが肝心です。

 

資格については最近ネットで読んだ記事にうまく説明してありました。

 

「資格とは銀行の口座みたいなもんだ。持っているだけでは意味がなく、口座にいくらのお金が入っているか、それが重要だ。」

 

いくら口座を持っていても預金がなければ全く役に立ちません。資格も同じと言う訳です。

ただし、一部の求人では応募条件に専門資格が指定されています。

 

例えば医薬品業界では臨床検査技師や薬剤師の資格が、あるいは食品業界では食品衛生管理者、食品衛生責任者などが指定されています。

こうした求人では当然資格がないと応募出来ないし、資格を持っていることが断然有利となります。

品質管理の転職に必要な学歴は?

品質管理の求人を見ていると、学歴指定の求人がけっこう出てきます。

多いのは大学院・大学卒以上の指定です。特に医薬品業界の求人にはこの指定が多く見られます。

 

更に、医薬品業界の場合は学部指定もあって、生物学農学医学薬学化学などの学部卒が指定されることがあります。

 

生物学

 

むろん、医薬品業界の求人全てが学歴指定ではありません。中には学歴不問、高校卒以上などの求人もあります。他の業界も同様です。

 

従って学歴については個別求人で確認が必要となります。

こちらの記事も参考にして下さい。


『品質管理・品質保証の転職に学歴はどこまで必要か?』

品質管理の転職に必要なスキルは?

これから品質管理、品質保証の転職を考えている人、あるいはすでに品質管理の仕事に就いてはいるけど経験の浅い人がこの質問しています。

 

質問に対する回答に多くに登場するのが、お馴染み「QCの7つ道具」です。このQCの7つ道具を完全に使いこなせるスキルが必要だと言う訳です。

あるいは統計的品質管理の手法をマスターしていること、と言う回答も多くありました。

 

また、パソコンのスキルについても回答がありました。エクセル、ワード、パワーポイントなどが使いこなせることです。

プレゼンの資料作成品質レポートの作成など、色々なドキュメントの作成に必要なスキルです。

 

品質管理

 

一方、大手転職サイトの品質管理の求人を見ると、特にこんなスキル、と言う指定はほとんどありません。

ただし、品質管理の実務経験を応募の必須、もしくは歓迎条件に指定する求人が多いです。

 

実務経験があると言うことは、当然実務をこなすだけのスキルを持っていると言うことであり結局は幅広いスキルが必要だと言うことです。

 

それから意外と目についたのが英会話の能力です。要求レベルとして初級、中級などの他にTOEIC600点以上といった具体的な要求もありました。

 

英会話

 

英語力を必要とする理由は当然ながら海外ユーザーへの対応です。品質監査、クレーム対応はむろん、品質協定などの交渉にあたって英語力を必要とします。

 

あるいは海外拠点へ品質管理の指導を行う、海外の仕入先へ監査を行うなどの場合にも英語力を必要とします。

志望動機は何と書けばいい?

この質問が結構多いのには驚きました。新卒で就活をする学生さんから、転職希望の現職まで、色んな人が質問しています。

要するに、

 

「品質管理で採用してもらうためには志望動機はどうあるべきか?」

 

と言うことを質問している訳です。

 

私も半導体工場に勤務していたころ、新卒採用、あるいはエンジニアの中途採用で多くの面接をやっていました。

そして志望動機は必ず質問します。

 

ある年の新卒採用で、同じ大学から応募してきた複数の学生が全く同じ志望動機を履歴書に書いてあり、思わず苦笑しました。きっと就活セミナーの指導員辺りに考えてもらったのでしょう。

 

履歴書学歴

 

志望動機に、「こうあるべき」なんてありません。10人の応募者に10通りの志望動機があっていいのです。大事なことは自分の言葉で訴えることです。

 

なぜ自分は品質管理、品質保証の仕事がやりたいのか。その想いが本物で真剣であれば、多少ぎこちない文章であっても構いません。

 

品質管理や品質保証の社内での不安や待遇への不満

スキルアップの方法は?

品質管理や品質保証の仕事に就いて間もない人が、どうやったら自分のスキルアップが出来るか相談する書き込みです。

 

主に中小企業の品質管理職にある人で、社内の研修制度がない、指導してくれる人がいないと言う事情を抱えた人です。

 

スキルアップ

 

この相談に対する回答で多いのは外部セミナーの利用です。例えば日本能率協会などが品質管理のセミナーを開催しています。

こうしたセミナーや通信教育、書籍などで勉強する方法もあります。

 

そして何より勉強になるのが顧客の監査、指導です。私が半導体工場に勤務していたころ、大手の半導体メーカー何社かと取引がありました。

 

当然、品質管理における要求書が出てきますし、その通りに実践されているか監査があります。また、クレームが発生した場合には緊急監査が入り、対策協議が発生します。

 

こうした顧客要求やクレーム対応を通じて様々なことを学びました。むろん、中には首を傾げるような意味不明な要求もありましたが。

 

 

客先の品質管理について言えば、大企業だから完璧だとは言えません。昨今の一部上場企業による出荷検査の不正事件を見るにつけて改めてそう思います。

 

中小企業であっても実にしっかりした品質管理体制が構築されていて、大変勉強になることも度々ありました。

 

どんな仕事でも同じでしょうが、仕事のスキルアップは座学と実践の両方が必要です。

座学のない実践は同じレベルから向上しません。

また実践のない座学は頭でっかちで使い物になりません。

品質管理・品質保証の社内待遇は?

待遇に関する相談、質問はあまりありませんでした。

特に意外だったのは

「年収はどのくらいですか?」

「月給はどのくらいですか?」

と言うお金に関する書き込みが少なかったことです。

 

てっきり最大の関心事はお金ではないかと思ったのですが、質問はほとんどありませんでした。250人中、数人でした。

 

お金のことを質問、相談してもしょせんは他人の回答、自分のお金は分からないから質問しても無駄と言うことでしょうか。

品質管理・品質保証の職場不満

職場の不満で多く書き込みがあったのは、直属の上司に対する不満です。これはどこの会社のどこの職場でもあり得る不満でしょう。

 

品質管理の責任者のくせに、品質管理の何たるかを分かっていない、現場の状況を全く把握していない、そんな不満が書き込まれています。

怒った男性

 

その上で、残業や休出が多い、精神的負担が大きすぎるなどの不満が続きます。何だかその職場が頭に浮かんできます。私も同じような経験をしているからです。

 

そんな相談に対して、部下は上司を選べないので、どうしても我慢出来ないなら転職するしかないと言った回答が書き込まれていました。

 

あるいは、上司を無視してあなたはあなたのやるべきことをしっかりやりなさい、と言った書き込みもありました。

 

上司が認めなくても顧客が認めてくれる、他部署の責任者が認めてくれる、そこに期待してはどうかと言うアドバイスです。

確かにそんな考え方、対処法もありかも知れません。

 

まとめ

今回は品質管理・品質保証の仕事に就職したい、あるいは転職したいと思っている人たちがどんな疑問、不安、悩みを持っているのか調べてみました。

 

「Yahoo!知恵袋」に書き込んだ250人分の質問、相談を3つに分類してみました。

あなたもこの3種類の中に同じ疑問や悩みがありませんでしたか?

 

本来なら職場の先輩、上司に相談したいところですが、それが出来ないことがそもそも悩みなっています。

 

また転職に関する疑問、不安、悩みとなると、これはもう自分で何とか解決するしかありません。

 

相談相手が誰もいないと言うあなたは、大手転職サイトのエージェントやアドバイザー、カウンセラーに相談するのもアリです。

面接でアピールする

 

ただし、どこの転職サイトも無料のサービスですから過度の期待は禁物です。

複数のサービスを併用して、あなたが最も受け入れやすいアドバイスを参考にするのがいいと思います。