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半導体製品製造技能士は、半導体業界で働くあなたにぜひ挑戦して頂きたい国家検定(技能検定)です。

この検定は半導体製品の製造プロセス、品質管理に必要な知識を習得している証となります。

そして半導体工場における様々な場面で正確な判断、正しい処置を行う基礎となります。

 

私自身も半導体後工程の工場で設備保全の管理責任者を担当したとき、2級半導体製品製造技能士(集積回路組立て作業)の検定に合格しました。

 

半導体製品製造2級バッジ
半導体製品製造技能士2級バッジ

 

この検定の試験勉強をする中で、工場内の製造工程を幅広く勉強することが出来ました。これは後の業務に大変役立ちました。

 

検定の性格からして製造部門が主な検定対象部署ですが、機械設計生産技術設備保全品質管理営業などの職場でも非常に役に立ちます。

半導体業界で働く人には職種を問わず挑戦する値打ちのある検定と言えます。

 

では、半導体製品製造技能士が転職に役立つか、また検定試験はどんなものか、概要をあなたにお伝えしたいと思います。

 

半導体製品製造技能士は転職に有利か?

半導体製品製造技能士は大変役に立つと説明したばかりですが、ではこの検定がエンジニアの転職に役に立つかと言えば、実は微妙なところがあります。

検定に合格して、半導体製品製造技能士の肩書を名乗れることは価値あることです。

しかし、転職市場における需要の面でみると、残念ながらあまり需要は多くありません。

 

転職市場における半導体製品製造技能士の需要は?

残念ながら転職市場において、半導体製品製造技能士と言う検定自体はそれほど需要の多い検定ではありません。

当サイトで紹介した実績のある転職エージェントで「半導体製品製造技能士」をキーワード検索しても求人は見つかりません。

どの転職エージェントで検索してもほぼゼロです。

 

「半導体製品製造技能士」と言う検定そのものにはほとんど需要がないのです。

機械保全技能士求人

 

例えば、電気主任技術者や電気工事士のような国家資格だと、転職市場で求人件数は何万件とあります。半導体製品製造技能士と比べると雲泥の差です。

 

電気主任技術者も電気工事士も、その資格保有者がいないと業務ができない法的しばりがあります。

だから資格そのものに価値があるのです。

 

しかし、半導体製品製造技能士検定は、あくまで半導体製品を製造するための知識やスキルのレベルを認定するものです。

検定に合格しないと半導体製品の製造が出来ない訳ではありません。

 

「製造を許可する」

という業務上のしばりに関わる検定ではなく、

「知識やスキルが2級相当のレべルにある」

と技術認定する検定なのです。

半導体業界で働く人たちが自己啓発、スキルアップのために受ける検定なのです。

 

早い話、半導体工場に半導体製品製造技能士が1人もいなくても業務上は困りません。相応のスキルや知識を持った人材がいればそれで十分なのです。

これが転職市場で半導体製品製造技能士の需要が低い要因です。

 

では、半導体製品製造技能士は転職には全く役に立たないかと言えばそんなことはありません。

検定合格だけで採用の決め手になることはないでしょうが、プラス材料にはなります。

 

検定と共に実務経験の裏付けがあれば、半導体製造に関する専門知識、高度なスキルを所有していることの証になるからです。

半導体製品製造技能士を転職活動に活かすには?

一番望ましいのは、採用条件に半導体製品製造技能士が指定されている求人を見つけることです。

しかし、先ほども説明したようにそんな求人はほとんど見つかりません。

従って、単に半導体製品製造技能士をアピールしても転職に効果的とは言えません。

それより半導体工場でどんなキャリア、実績を残してきたかをアピールすることが重要です。

資格

 

そのアピール内容の裏付け、信ぴょう性の担保として検定合格をアピールすることが有効です。

なぜなら、本人が主張するだけのキャリアや実績はあくまで主観に過ぎません。

 

しかし、国家検定合格は客観的な信用材料であり、知識とスキルを持ったエンジニアであることの証となります。

キャリア採用の多くは即戦力の補充が目的なので、キャリアや実績を信用してもらうことは非常に重要です。

 

あなたが半導体製品製造技能士になることでいかにスキルアップ出来たか、その後の業務にどのように検定合格を活かしてきたか、それをアピールして下さい。

検定合格があなたの実力を分かってもらう、信用してもらう材料になるはずです。

 

私は半導体工場の設備保全責任者として、多くのキャリア採用を担当しました。

そしてこの検定には注目していました。採用する立場から見ればやはりプラス材料にはなります。

 

半導体製品

 

半導体製品製造技能士の年収は?

半導体製品製造技能士を応募条件に指定した求人がほとんどないため、年収のデータもありません。

数少ない事例を見ると、マシンオペレーターや製造要員としての求人で、予定年収は350万円~450万円ほどです。(正社員の場合)

しかし、これは半導体製品製造技能士の年収と言うよりもマシンオペレーター、製造要員としての予定年収です。

 

半導体製品製造技能士の検定に合格しているからと、高額年収の転職が可能になることはありません。

先程から何度も繰り返し説明しているように、検定そのものには余り需要がありません。

肩書の有無よりあくまであなたのキャリア、実績、今後への期待値などで年収は決まります。

半導体製品製造技能士検定の概要

【検定名】

●半導体製品製造技能士

 

【どんな検定か】

●ICチップなどの半導体製品を製作する技能を検定する国家検定であり、技能検定とも呼ばれます。

●等級としては特級・1級・2級があります。

●1級と2級では、集積回路チップ製造作業と集積回路組立て作業の2つの作業があり、どちらか選択して受験します。

●半導体製品や製造工程の、あるべき正常な状態を知っている事、それをベースに品質異常や工程異常を見つけ解決できる事、その為に必要な知識や技能を有していることを証明する検定です。

 

【受検資格】

●特級 半導体製品製造技能士

1級合格後5年以上の実務経験が必要です。特級は学歴による受験資格の年数短縮はありません。

 

●1級 半導体製品製造技能士

7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験が必要です。学歴によって実務経験が短縮されます。下記一覧からご確認下さい。

 

●2級 半導体製品製造技能士

実務経験のみで受験する場合は2年間必要です。大学・短大・高専などを卒業していると実務経験が2年なくても受験資格があります。

詳しくはこちらをご覧ください。

『技能検定の受検に必要な実務経験年数一覧』

 

【受検方法】

●願書受付 10月

●実技試験:12月~2月

●学科試験:1月~2月

●試験場 全国の指定公開会場

●受験料
・学科試験   3,100円
・実技試験 18,200円

*試験日程・試験場については各都道府県の職業能力開発協会でご確認ください。

*実技試験の受験料は年齢や各種在校生によって減額があります。各都道府県の実施要項を参照ください。

*2021年11月時点

 

【試験問題】

厚生労働省のホームページから試験内容が確認できます。(PDFファイルです。)

『半導体製品製造技能検定試験の試験科目及びその範囲並びにその細目』

 

過去問についても中央職業能力開発協会のホームページから確認できます。

●特級

令和2年度 半導体製品製造

 

●1級・2級

令和2年度 半導体製品製造(集積回路チップ製造作業)

令和2年度 半導体製品製造(集積回路組立て作業)

 

私が受けた試験は2級半導体製品製造、「集積回路組立て作業」でした。

学科試験は50題で制限時間は1時間40分、実技試験は1時間30分で判断等の試験があります。

 

実技と言っても、現場で何かを製作するわけではありません。

製品の写真を見て不良の要因を判断したり、材料の良否を判断するような問題です。

それで「実技試験」とは呼ばずに、「判断等試験」と呼ばれています。

 

【令和元年度 合格率】

●受検者数 1,338人

●合格者 556人

●合格率 41.5%

*特級~2級の合計です。データ元はこちら

 

【平成29年度 合格率】

等級/合格者 受検者数(人) 合格者数(人) 合格率(%)
特級 234人 41人 17.5%
1級 集積回路チップ製造作業 765人 209人 27.3%
1級 集積回路組立て作業 166人 76人 45.8%
2級 集積回路チップ製造作業 292人 163人 55.8%
2級 集積回路組立て作業 99人 65人 65.7%

*データ元はこちら

特級には作業の選択はありません。

 

【私の体験】

私は集積回路組立て作業の2級を受験しました。

試験準備は3か月くらい前から始めました。会社でも週に1回、定期的に勉強会を開催してくれて、大いに助かりました。

 

講師は1級の資格を持つベテランエンジニアでした。その勉強会で基礎を学び、後は自宅で過去の問題集を繰り返し解きました。

過去と全く同じ問題が出なくても傾向はかなり似た問題が出題されます。従って、過去の問題集を繰り返し解きながら周辺知識を再確認するようにしました。

 

私の場合はトータル100時間は試験勉強したと思います。

試験を受けた後、自分では合格を確信しました。そのくらい自信を持って回答出来ました。

なお、検定試験の合格ラインは、100点満点で学科試験が65点以上、実技試験が60点以上とされています。

 

【設備保全の転職に有利か】

この検定に合格した人は「半導体製品製造技能士」と名乗ることが法的に許されるだけで、何かの業務を独占的にやれるわけではありません。

この検定合格者でないと法的にやれない仕事はありません。

 

従って検定に合格しただけで転職が格段に有利になることはありません。

ただ、半導体業界で仕事をするエンジニアなら、職種を問わず絶対おすすめの検定です。

半導体製品の製造プロセス、品質管理などの専門知識を持っている証となります。

 

半導体製品製造技能士の検定を活かした実務経験、実績と合わせて検定をアピール出来れば、転職に大いに役立つ検定と言えます。

 

半導体業界の求人が多い転職エージェント

半導体製品製造の検定を活かす求人の探し方は、検定をキーワードに求人を探すのではなく、半導体業界をキーワードに探してください。

半導体業界からは機械設計、生産技術、設備保全、品質管理いずれの職種も多くの求人が出ています。

 

あなたのキャリアと検定を活かすには、業界情報、企業情報に精通した転職エージェントの利用をおすすめます。

 

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